+-----------------------------------------------------------------------+ | JPNIC公開文書著作権表示 (Copyright notice of JPNIC open documents) | | | | この文書はJPNIC公開文書であり、著作権は日本ネットワークインフォ | | メーションセンター(JPNIC)が保持しています。JPNIC公開文書は誰でも | | 送付手数料のみの負担でJPNICから入手できます。また、この著作権 | | 表示を入れるかぎり、誰でも自由に転載・複製・再配布を行なって構 | | いません。 | | 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-2 風雲堂ビル1F | | (社)日本ネットワークインフォメーションセンター | +-----------------------------------------------------------------------+ "The "No Questions Asked" Prefix Return Policy" 翻訳文 (ftp://ftp.nic.ad.jp/jpnic/translation/apnic-072-j.txt) (社)日本ネットワークインフォメーションセンター 最終更新 1998年 4月 28日 この文書は http://ftp.apnic.net/apnic/archive/apnic-072.txt を翻訳したものです。JPNICはこの翻訳を参考のために提供しますが、その 品質に責任を負いません。 ------------------------------------------------------------------------ APNIC-072 ========= "No Questions Asked"プレフィックス返却ポリシー 発行:1997年8月 1.0 はじめに インターネットは、現在ルーティング システムで見つかったプレフィックス に関する問題を抱えています。こうした問題は、インターネットの運用にきわ めて重大な影響を与えることがあります。そのためAPNICでは、APNICが責任を 負うアドレスのブロック内で見つかる、アナウンスされたルーティング プレ フィックスの数を減らすための方策を始めています。この文書では、そのポリ シーについて説明します。 2.0 "No Questions Asked"プレフィックス返却ポリシー インターネットを基準化する場合、すべての組織がそれらのサービス プロバ イダからアドレス空間を取得すべきですが、実際的にいえば、履歴に基づいて 割り振られたアドレス(レガシー プレフィックス)には、それを使用する者 にとって利点があります。特に、レガシー プレフィックスは履歴に基づいて 割り振られるので、プレフィックス長フィルタで処理されることは希で、長プ レフィックスのプロバイダの独自性が得られます。多くの場合、組織は複数の レガシープレフィックスを持つことになり、そのすべてには、独立したルーティ ング エントリが必要です。インターネット上のルータにあるデフォルトの空 きルーティング テーブルが絶えず増大する結果生じる無理を緩和するのを助 けるため、APNICでは、既存のプロバイダ独自プレフィックスを、長さが同じ か、1ビット短い(空間の量がCIDR境界にならない場合に集める)単一のプロ バイダ独自プレフィックスと交換します。以下の内容はすべて事実です。 2.1) 少なくとも3つのプレフィックスが返されます。これらのプレフィック スは、現在は別個にルーティングされます。 2.2) 要求元は、該当するプレフィックスを委任されたことを示す文書を提出 できます。 2.3) 返されるプレフィックスは、すべてプロバイダ独自のものです。 2.4) 下取りを要求する組織は、アジア太平洋サービス エリア内で活動しま す。これらの要件は、交換が行われるためにはすべて満たさなければなりませ んが、APNICの現在のメンバーであることは、このポリシーを利用するための 条件ではありません。APNICでは、前述のアドレス空間の使用については、質 問しません。もっと具体的にいえば、APNICは、隣接しないプレフィックスと の交換で割り振られる新規アドレス空間に対するアドレス空間利用の通常の要 件を取り下げます。ここでの目的は、アドレス空間の維持と、ルーティング テーブル エントリの維持とをトレード オフすることです。インターネット運 用コミュニティでは、後者の方がより不足するリソースだと考えています。た だし、例によって注意しなければならないのは、APNICでは新規に割り振られ たプレフィックスがインターネット上でルーティング可能かどうかは絶対に保 証できないことです。各組織は、インターネット アドレス空間について、ぜ ひそのプロバイダと連絡してください。さらに、APNICでは同じように、アド レス空間割り振りの要件を取り下げることをプロバイダに奨励しています。 3.0 サンプル ISP Aには、4つの隣接していないプロバイダ独自プレフィックスがあり、現在 ルーティングされているとします。具体的には、202.10.24.0/23、 202.12.113.0/24、203.202.150.0/24、および203.224.18.0/24です。ISP Aが これらのプレフィックスを返すことに同意すれば、APNICはISP Aに、次のCIDR 境界に集める単一の /21プロバイダ独自プレフィックスを提供します。 4.0 おわりに このポリシーの目的は、「泥沼」のクリーンアップを助けようというものです。 複数の隣接していないプレフィックスを持つ組織にとってもっとも適正な活動 の方向は、その組織が自分のサービス プロバイダのアドレス空間内でリナン バすることです。実際的には、組織が、ルーティングされたプロバイダ独自の 空間からプロバイダ ベースの空間にリナンバする見込みは少ないと考えられ ます。この提案では、アドレス空間をルーティング プレフィックス空間と意 識的にトレード オフしています。それは、後者のほうがより不足すると考え られ、インターネットの中での状態が変化すれば更新の対象となるためです。